出張買取での文学全集の評価について
2026.01.14
本の買取と評価の話
■出張買取での文学全集の評価について
―― 高額ではないが「揃い」が重要なジャンル ――
本の整理や蔵書の片付けで、
出張買取のご相談をいただくことが多いジャンルのひとつが 文学全集 です。
長年本棚に並んでいたものの、
・重たくて移動が大変
・冊数が多く、自分では処分しにくい
・価値があるのか分からない
といった理由から、ご依頼いただくケースが少なくありません。
ただし文学全集は、
「高く売れる本」とは少し性質の異なるジャンルでもあります。
■文学全集は「個人全集」とは別ジャンル
まず前提として、ここで扱う文学全集とは、
・日本文学全集
・世界文学全集
・古典文学全集
といった 出版社企画による全集シリーズ を指します。
特定の作家一人をまとめた
個人全集(著作集・全集)とは、評価の基準が異なります。
この違いを理解しておくことが、
買取価格を考えるうえでとても重要です。
■基本は「全巻揃い」での評価
文学全集でもっとも重視されるのは、
全巻が揃っているかどうかです。
巻数の欠け
別巻・補巻のみ不足
といった場合、
評価が大きく下がる、あるいは買取対象外になることもあります。
一冊ずつ値段が付くケースは少なく、
基本は「セット(揃い)」での評価となります。
■高額になることは多くないジャンル
正直なところ、文学全集は、
発行部数が多い
再版や類似企画が数多く存在する
といった理由から、
高額査定になるケースはあまり多くありません。
状態が良く、全巻揃っていても、
「思っていたより安い」と感じられることの多いジャンルでもあります。
■出版社によって評価に差が出る
文学全集は、
どの出版社のものかによって評価が変わることがあります。
編集方針
翻訳の質
注釈・解説の充実度
などに違いがあり、
それが 需要の差 として表れるためです。
同じ「世界文学全集」でも、
出版社が違うだけで評価が変わることは珍しくありません。
■古典・漢詩・東洋思想系は比較的評価されやすい
文学全集の中でも、
比較的評価されやすい傾向があるのが、
・中国古典
・漢詩・漢文
・東洋思想・東洋文学系
といった分野です。
これらは、
・研究・学術用途での需要
・新しい版に置き換えにくい内容
といった理由から、
一定の需要が長く残りやすいジャンルといえます。
状態面での注意点
文学全集は大型本が多く、
・函(ケース)の傷み
・天・小口のシミ
・経年による紙の変色
が出やすいジャンルです。
多少の経年感は問題ありませんが、
カビ・強いニオイ・函欠けがある場合は
評価が下がりやすくなります。
■まとめ 文学全集は「期待しすぎず、揃い重視」
・文学全集の出張買取では、
・高額になることは少なめ
・基本は全巻揃いでの評価
・出版社によって評価差が出る
・古典・漢詩系は比較的評価されやすい
というのが実情です。
「まったく価値がない」と決めつける必要はありませんが、
過度な期待はせず、まとめて見てもらうのが適したジャンルといえるでしょう。
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