映画「カスリコ」DVD紹介 ~高知を舞台に繰り広げられる究極の心理戦~
2024.11.11
本の紹介
高知を愛する方にとっても、また賭博をテーマにした心理ドラマが好きな方にとっても必見の映画「カスリコ」のDVDをご紹介します。本作は、高知在住の國吉卓爾さんが若かりし頃に見た賭場の人間模様を基に執筆し、シナリオコンクールで準佳作に輝いた脚本が原作となっています。主演には石橋保さんと宅麻伸さんという実力派俳優が名を連ね、監督は「新・日本の首領」や「錬金(シノギ)の帝王」で知られる高瀬將嗣さん。高知でのオールロケに加え、全編モノクロで描かれる映像美は、鑑賞者を昭和の賭場へと誘います。
ストーリーのあらすじ
物語の主軸となるのは、"究極の賭博"や"賭博の終着駅"とも呼ばれる「手本引き」。この高度な心理戦が展開される賭場で、一度は高知一の料理人として名を馳せた主人公が、破滅し「カスリコ」と呼ばれる賭場の下働きにまで落ちぶれてしまいます。彼が再び立ち上がり、命を賭けた最後の大勝負に挑む姿は、悲喜こもごもの人間模様とともに、時に静かに、時に圧倒的な迫力で描かれます。高知の風土が映画全体に流れ込み、背景にある人間の弱さや情熱、そしてどうしようもない宿命が浮き彫りにされていきます。
見どころ
映画「カスリコ」は、登場人物たちの心理戦が繰り広げられる場面が大きな見どころです。特に、ラストの賭場での緊迫したシーンは圧巻で、俳優たちの表情や台詞の一つひとつが重厚な雰囲気を醸し出し、観客を賭場の世界へと引き込んでくれます。また、本作の撮影はすべて高知県内で行われており、地元ならではのリアルな風景が背景として映し出され、映画に独特の味わいを与えています。
実は、このラストシーンには私もエキストラとして参加しています。緊張感漂う現場で間近に感じた俳優たちの熱演には圧倒されました。映像が切り取る高知の風景と人物たちの心理戦の緊張感が、一体となって観る者の心に深く残る一作です。
「カスリコ」は高知の魅力を映し出す作品であると同時に、賭博を通じて人間の心理や運命について深く考えさせられる映画です。高知に縁のある方はもちろん、日本映画ファンにぜひ観ていただきたい名作。DVDでじっくりと鑑賞し、彼らの最後の勝負の行方を見届けてみてください。
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